新聞に「偽札売ります」広告が?!中国のお札に名前が書いてある理由

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最近、買い物をしてお釣りとして受け取った50元札。

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ん?なんだこれ?

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50元札に名前がフルネームで書かれていました。

銭○○さん。

これ、中国在住歴の長い先輩に聞いたところによると、例えば学校で給食費等を現金で集金する際に、お札に名前を書かせて集金することがあるそうなのです。

そうすると、もし集めたお札の中に偽札があった場合に、誰が出したのかが分かり、もう一度出し直しをさせることができるからということでした。

日本では考えられませんが、それほど中国では偽札が出回っているんですね。

これだけ物価が上がってきているのに高額紙幣を出せないのは偽札問題の影響だという説があるそうですが、当たってる気がしますね。

私も一度だけ、偽札っぽいものを手にしてしまったことがあります。コンビニで100元札で支払いをしたら、「これ偽札っぽいから受け取れません。違うお札で払って下さい。」と言われました。「いやいやいやいや!これさっき銀行ATMで引き出したお札だし。これで払います!」と言ったのですが、どうしても受け取らないというので、仕方なく違うお札で支払いました。

そのお札が偽札かどうかは分からないままでしたが、その後知ったのが、銀行のATM機からも偽札が出てくることがあるらしいのです。

昨年の中国メディアのニュースで出てましたが、ATM機から引き出したお札に同じ製造番号のお札が出てきたそうです。それを銀行に苦情を言ったら「ATMから出てきた証拠が無い」と相手にしてもらえなかったそうです。

コンビニで「銀行から引き出したお金だよ!」と言っても効果がなかったのは、コンビニのおばちゃんも銀行ATMから偽札が出てくることがあると知っていたんですね。

中国に長年住んでいると、公衆トイレとかでこんな落書き広告を見かけることがあります。

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迷药(mi2 yao4,みーやお) ドラッグ

假币(jia3 bi4,じゃーびぃ) 偽札

枪支(qiang1 zhi1,ちぁんじー) ピストル

そして下の方は塗りつぶしましたが携帯番号。

つまり、「ドラッグ、偽札、ピストル買いたい人はこの番号にお電話を~」の手書き広告。

(もし電話かけると日本帰国できなくなるので絶対かけちゃいけません!!!)

先月、広東省で過去最大規模の40億円分の偽札工場を摘発!というニュースが流れてましたが、そういう所で作られた偽札はヤクザさん達が使うだけでなく、こういうところから一般の悪の道に染まってしまった人にも流れていくんですね。

2007年の出来事ですが、給料の支払いが苦しくなった人材会社の経営者が、偽札販売屋さんから20万元を払って100万元の偽札を購入したところ、札束の最初と最後だけが本物で中は全部白紙の紙だったため、激怒して警察に駆け込んだら自分自身が逮捕されてしまったというおバカな事件が報道されてました。

同じく2007年には、こんな珍事件もありました。

日本語で検索しても出てこないので、日本では報道されなかったみたいです。

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騰迅網より画像転載

なんと、江蘇省昆山市で発行された東昌文化新聞という新聞に「偽札売ります!」の広告が掲載されてしまったそうです。

もちろん違法なことなので、印刷事故?扱いでニュースになっていました。

広告には「最新版偽札!100元から1元硬貨まで精巧に製造されていて色や手触りまで本物そっくり。ATM預け入れ可能。本物の1,000元で10,000元の偽札ご提供。安全な消費と資金洗浄を100%保障致します!」といったことが書かれてました。

出勤前の朝食中にこの広告を読んた人は、思わずコーヒーを噴いてしまったんではないでしょうか(笑)。欧米の方だと4月1日のエープリルフールにこういう記事を出したりしそうですが。(もちろんこの記事は4月1日発行ではありません。)

しかしいったいどういう経緯で掲載されてしまったんでしょうかね?!

偽札屋さんは、社名や住所は偽物で携帯は使い捨てのものを使い、騒ぎになる前に一気に売りさばこうと思ったのでしょうか。新聞側の方は、広告掲載可否の審査がシステム化されていなくて1人の担当者がチェックするだけのザル状態になっていて、その担当者が売れた分の何割かを報酬として支払う等と言われて買収されたか、またはそもそもその担当者もグルだったりするのかもしれません。

ニュース記事には掲載されてしまった経緯は書かれていなかったので謎ですが、どういう経緯であれこういう広告がうっかり公共の場に出てきてしまうところがこの国のすごい所ですね。

^^;)

上海に住んでいても、普通に生活していれば偽札で大きな被害に合うことはありませんが、たまに悪質タクシーに乗ってしまったら、100元札で支払うと偽札とすり替えられて「これは使えません」とつき返されるという事があるようですね。

(交通カードも残高0元のものとすり替えられることがあります。)

タクシーでのお支払いの際には、ぜひ運転手の手をジロジロみながら「すり替えるじゃないよー」という無言の圧力を加えながら精算するをお勧めします。

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