中国に長年住んで食生活に慣れてきても、なぜかやはり定期的に日本の味が食べたくなります。
そんな時、日本人の手で立ち上げられた日本の味を提供してくれるレストランは非常に有り難いですね!
許可申請や物件探しから始まり、内装工事や従業員の募集と教育、仕入れ先探し、料理人の確保、メニュー作成、広告計画等々。。。
飲食は本業ではありませんが、上海で数年間サービス業をやっていると、その大変さが多少なりとも理解できて頭が下がります。
たいていの場合、日本人オーナーと協力者さん達は、お店の立ち上げ時と営業開始から2~3カ月ぐらいまで現地駐在して、その後は信頼のできる現地スタッフに任せてご帰国されるパターンが多いかと思います。
立ち上げ時も大変ですが、その後、日本人経営者の目が届かないところでどれだけ立ち上げ時の日本クオリティーが維持できるかが本当の勝負だと思います。
しっかり教育した中国人スタッフも、時がたつにつれて素が出てきてしまいます。
昨日こんなことがありました。
浦西のとある日系レストランで食事をしたところ、注文したライスのご飯粒がとても硬かったのです。
炊飯器でご飯を炊くとき、水の分量が少なすぎてお米の中心が硬くなってしまった、あの感じ状態だったのです。
今日一日こんなライスをお客さんに出し続けるんだろうか…
ライスが硬いことへの怒りとかではなく、日系レストランの看板でこのライスは出しちゃまずいだろうという気持ちで、会計の時にレジのお兄さんに一言伝えとこうと思いました。
私「お米が硬かったよ」
店員:沈黙
私「お米がしっかり炊けてなくて硬かったよ。料理長に言っといて。」
すると、店員さんから驚くべき返答が。
店員「それは炊き上がったばかりだったからです。」
なんだか、お前は何も分かってないよと言わんばかりの言い方でそのように言い返されました。
お米の状態の確認もせずその回答?!
唖然・・・ ( ゜д゜)ポカーン
炊き上がりのタイミングなんて客側にとって何の関係も無い訳で。。
私もご飯ぐらい炊いたことがありますが、炊き上がり時に硬かったら、その後ずっと保温してても柔らかくなることは無い筈で、かなり適当な言い訳にも感じました。
中国には、謝ったら負け、という文化があるので、こういう状況で反射的にお詫びの言葉ではなく、
「こうだから仕方がないんだ」という言葉が出てくるんですね。
私はしっかり伝えておきましたが、この店員さんがちゃんと料理長かマネージャーさんに報告したか非常に怪しいです。
うるさい客を一言で黙らせてやった、と勝ち誇っているかもしれません。
または、これがクレームだと判断できなかったかもしれません。
なんてひどいお店なんだ!
という気持ちではなく、同じく中国人を使ってお客様商売をしてる立場で、あ〜これだから中国人任せにすると恐いんだよなぁ〜、という感想でした。
^^;)
次回の店内の研修では、今回の出来事を事例にして、お客様からお叱りを受けたら、まずはお詫び、そして直ぐに報告、というのを再徹底させたいと思います。
とはいえ当店の場合、常に私の目が届く狭いお店ですので、何かあったらすぐに飛んで行ってご対応させて頂きたく存じます。
普通のレストランとかの場合、信頼できる中国人に任せて現場を離れても、現場がどんな風になっているか時々抜き打ちチェックをしたり、日本人同席での教育研修会をしっかりとやった方がいいですね。
実は…、
今回のブログにはもう一つの隠れたメッセージが込められています。
キラーン( ̄ー+ ̄)
3月~4月の年度越えにあたり、私のお客様含めたくさんの日本人駐在員様がご帰国されました。
日本人の後任がいらっしゃって引き継ぐという方もいましたが、中国人の現地スタッフに任せて帰るという方も少なくありませんでした。多分そういう流れが主流になっているのだと思います。
もちろん、レストランと企業は同じではないと思いますが、似たようなことは起こり得ると思います。
ですので、日本本社の社長様と経営者様にお伝え申し上げます。安易に日本人駐在員を帰らせすぎると現場が日本的常識からは考えられない状態になってしまう恐れがあります。せめて時々は日本人の厳しい目で現場をチェックさせる為に出張させて、できれば1日程度の自由時間も取らせて「現地で散髪でもしてこい」と言って頂ければと存じます。(笑)
以上、上海の駐在員様がいなくなると困ってしまう床屋さんからのメッセージでした。^^;)
以上、
今後とも、なにとぞ、よろしくお願いいたします。